■ 肩こり・肩の痛み（肩痛）
「肩こり」に関係する筋肉はいろいろありますが、「僧帽筋」という幅広い筋肉が「肩こり」の中心になります。姿勢の良くない人（猫背・前かがみ）、運動不足、首や背中が緊張するような姿勢での作業、精神的なストレス、冷房などが原因になります。
問診や神経学的診察、特に触診で僧帽筋の圧痛と筋緊張、肩関節可動域や頚椎疾患のチェックなどで診断します。X線（レントゲン）撮影のほか、必要によりMRI、筋電図などの検査も行います。
「肩の痛み」の原因としては、五十肩（肩関節周囲炎）が一般的です。加齢により肩関節の周囲組織に炎症が起きることが主な原因と考えられています。肩関節の動きをよくする“肩峰下滑液包”という袋や関節を包む“関節包”という袋が癒着するとさらに動きが悪くなります。ほかに、肩腱板断裂、上腕二頭筋長頭腱炎、石灰沈着性腱板炎などがあります。これらは、X線（レントゲン）撮影、関節造影検査、MRIなどで検査します。ただし、「手のしびれ」を伴っている時には、頸椎椎間板ヘルニア、変形性頸椎症、頸椎症性脊髄症などの頸椎疾患、または肘部管症候群、手根管症候群などの神経障害を合併していることもありますので早期にご相談下さい。